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『アンドロメダな朝』美少女とご主人様の愛の物語・毎日過激に更新中 

【絶対R18】愛故に奴隷になった美少女と愛する者を責め苛まずにはいられない男の愛の行方は。

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☆ その5=膨らむ期待。

長い間、三宅への想いが、一方的な実態の全くないものだっただけに、咲織の中では、『彼の奴麗』も『彼の恋人』も殆ど違いは無かった。 どちらも、咲織にとって実現しそうにない甘美な地位だった。

「咲織のような可愛い理想的な娘が奴麗になってくれるなんて、夢のようだよ。本当に嬉しい。 こんなに胸が高鳴った日はない。 どうか、嘘でしたとだけは謂わないでくれ。」
 咲織は、三宅から来た返答を、自分が恋人になれたかのように有頂天に喜んだ。

「『奴麗』とご主人様の間には、幾つかの約束事が当然ある。 その一つは、いつでもご主人様が自由にできるように、会う時にはガーターベルトとセパレートのストッキング以外一切の下着を身につけないこと。 と同時に、美しくない秘部の毛は全て剃っておくこと」
 と、同時に書かれていた「お言いつけ」の事などすぐに忘れていた。

 彼の奴麗としての自分を具体的に、現実感有るものとして意識し始めたのは、彼から『贈り物』が送られて来てからだ。

『もしかすると、ご主人様は本気なのかも知れない。その時が来たら、どうしよう』

 しかし、「可愛い、私の奴麗へ……」で始まる、三宅からのメールによって、微かな不安は消えていた。 三宅からのメールは命令口調になっていたが、優しさを内包するものに変わっていた。 社交辞令は影を潜め、社内秘のプロジェクトの話などが混じり始めた。

「仕事に追われているが、早く帰られるようになったら……」
 と、期待が膨らむ言葉が告げられるようになっていた。  

 その日は、珍しく差し迫った資料集めやスケジュールの調整の仕事は無かった。 午後からは、咲織が仕えている副社長が、男性秘書と出かけたため、懸かってくる電話もなく、広い副社長室は妙に静かだ。

 一人部屋に残された咲織は、まだ経験していないにもかかわらず、実態をもって身に迫ってくる恥ずかしさに、ただ身悶えしながら、三宅に会える時間の到着を心待ちに、非現実的な世界にいた。

「副社長は、今日、帰社されないから、もう、帰っていいよ」
 男性秘書からの電話で、咲織は現実に引き戻された。 時計を見れば指定の時間は間近に迫っていた。

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☆ その6=ガーターベルト。

 他の重役秘書たちが、一斉に化粧直しをする更衣室で、下着を外すことは無理だ。 自分の席は、開放感を持たせるための歪みを付けたガラスの大きな扉から透けてしまう。 咲織は、副社長室に入り、厚いオークの扉を閉めた。 広い部屋の中で、意を決してジャケットを脱ぎ、キャミソールの裾に手をかける。

 まだ、夏の日差しが昼のように明るく窓から差し込んでいた。 その明るさに、羞恥心と言うより、本能的な躯の反応として、手の動きが、止まる。

『ご主人様のお言いつけは、本気なんだろうか? 冗談だったら……』

『本気だったら、お言いつけを守らずに会いに行けば、ご主人様に恥をかかせることになる。冗談だったしても、恥をかくのはこの私だけだから。本気だったら、きっと喜んで貰えるし……』

 咲織は、その考え方の中に既に奴麗に相応しい資質が潜んでいることに気づかずにいた。

 全てを照らし出すような光の中で、ブラジャーを外し、見ないようにしながら、素肌の上にキャミソールを再び身につけた。 そして、スカートをおろした時、もう一つのご主人様の『お言いつけ』を思い出した。

『どうしよう、忘れてた。もう時間はないし、それに道具もない。 いつ、会えるかも知れない状況だったんだし、お言いつけどおり下着を付けずに会いに行くんだから、きっと許して貰える』

 もう一つのお言いつけについては、軽く考えることにした。 ショーツを外し、ご主人様から送られたストッキングを身につけていく。 小さな爪先から、くりっと弧を描いた土踏まずを経て、丸い踵へ。

 男の無骨な手なら、掴んだ指が余ってしまいそうな足首から、丸いお尻まで続く、細いけれど骨細で筋とは縁のない脚に、爪を立て伝線させないよう注意を払って、ストッキングを片方ずつ延ばしてゆく。

 自分で身につけているのに、ご主人様の手で触れられているようで、軽い陶酔を感じた。 太股の付け根部分についた薔薇のレースのついた、咲織の白い肌を損なわない透明なストッキングは、咲織を賛美してくれているようだ。

しかし、高揚した気分もガーターベルトを付ける段になって、脆くも崩れ去った。 自分の心が萎えないように、見ないようにしていたのだが、ガーターベルトの付け方が判らず、あれこれ試行錯誤しているうちに、自らの剥き出しの下半身が目に入ってしまう。 真っ白と言うより、桜の花を思わせる伸びやかな脚の間に、陽炎のように立ち上る毛叢は、酷く猥褻で、汚らしく思えた。

『なんか、浅ましい。ご主人様の言ってらした通りだわ。 自分には痴毛などない方が相応しいかしら』

出来るだけ自分の躯を見ないようにしながら、ストッキングと同じく薔薇のレースに覆われた豪華なガーターベルトをやっとのことで身につけた。スカートを降ろし、すっと立ち上がって服を整えた。

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☆ その7=ときめき

 無人となった部屋に鍵を掛けるために躯を屈めた。 その瞬間、ふわりとスカートが動く。 幽かな空気の動きが剥き出しの尻を撫でていく。 淡い毛叢がスカートの布で掃かれ、騒わついた。

『裸なんだわ、私。 こんなところで』

 重厚なオークの壁と深い絨毯に覆われた床。 廊下を差し挟んだ床まで拡がるガラス窓から夏の日差しの名残が明るく差し込んでいた。 光に満たされた威厳ある役員フロアの廊下で一人、咲織は恥ずかしさよりも言いしれぬ心細さに押し包まれた。

『早く行かなくては。ご主人様をお待たせするわけにはいかないもの。』

 ずっと想い続けた人に会える喜びを糧に、立ち竦もうとする脚を進めた。 一歩進む度に、彼が近づき、同時に軽やかなスカートが揺れて、裸の自分を意識した。

 一歩進む度に、会えると言う喜びの中に、女としての期待が入り混じっているのを無意識の裡に直感した。 咲織は、鏡に映る幼さを感じさせる顔もあって、自分が淫らだなどとは思ったことがなかった。 それだけに、動揺は、大きかった。

 エレベーターに乗ろうとして、扉の内側の人の多さにたじろいだ。

『恥ずかしい』

 普通の人達の中で、只一人素裸でいる異様な存在。気が振れているか、考えられないような露出狂の変態か。 「恥ずかしい」と思うのではなく、自分が一般とは違う「恥ずかしい存在、異様に性的な存在」なんだと知らされた気がした。

 階段でも、ホールでも、人とすれ違う度に、自分が裸であることを、この会社で、この世界で異端な存在であることを思わずにはいられなかった。

 まだ、昼間の熱気が残る歩道を行き交う人と視線を合わせないように、自然と頭が俯いた。 周りの人の誰もが、咲織が裸でいることを知っているような気がする。 何度も、体から力が抜けて、しゃがみ込みそうになる。

『はじめから、ご主人様をお待たせするなんて、出来ない。』

 その度に、ご主人様への想いを頼りして、脚を進めた。
  
『良かったぁ。 まだいらしていない。』

 指定されたラウンジに、彼の姿はまだ無かった。

 後から来るであろうご主人様を見つけやすいように、入り口を向いた奥に席を取った。

 羞恥とその陰に潜む性的な熱と夏の暑さから喉に渇きを覚えて、ウェイターが運んできた水に手を延ばした。 その下のテーブルは、透明なガラス製だった。

『見えちゃう。どうしよう。』

 咲織の眼に、斜に流れた白い脚が艶めかしく飛び込んだ。 周りの客全てから、覗かれている感じを受け、居たたまれなくなった。

 ご主人様が来て、この辛い状況から咲織を救い出してくれることだけを、祈った。

 時間が夏の暑さに溶け出したように、ゆっくりとしか動かない。 冷房が良く効いているのに、躯中から汗がにじんでくる気がした。

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☆ その8=獣。

 『今日は駄目かな』

眼を遣った時計の填った手首は頼りないほど細かった。

衆人の中で、一人、男に身を任せるために肌を曝している娘。 この世で最も性的な、それだけの存在。 客全員に玩ばれる感覚に身震いし、気が萎えていく。

 むしろ咲織は性を遠ざけて来た。

 小学校も高学年になると、同級生からラブレターが届くようになった。 その差出人に次には、どんな顔を見せればよいのか判らなかった。性など意識しないで喋り、躯さえ触れ合えた普通の存在が、瞬り理解できない異臭を放つ穢れたモノに変化した。

 稚拙な文字、
「咲織は可愛いね。 いつも見ていた。 つき合ってね」
と云う訳の分からない呪文。

『可愛い? 私をどうしたいの? ハムスターの様に飼いたいの?』

その理解できない呪文は、郵便受けだけでなく、ある時は靴箱を、机の中までにも勝手に入り込み、穢して来た。 咲織は寡黙になった。他の少女達も咲織に余所余所しくなった気がした。

「咲織ちゃんは可愛いから。 先生も優しいよね」
 学校は馴染んだ暖かい場所ではなく、温度のない異邦になっていった。

「まあ、ラブレターを貰ったの。 剛君って、カッコイイの? 良かったわね。 感謝しなさいよ。 可愛く美しく生んであげたんだから」
 母は殆どその少年達を知らない筈ではなかったか。 どうして、気楽に若やいだ声を出して喜べるのだろう。 自分のことを愛していては呉れなかったのだろうか。 大切に想っていてくれるのなら、訳の判らない汚らしい獣に自分が穢されるのが嬉しい筈はないではないか。

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☆ その9=ご主人様!

  誰とも口を利くことなく、家に帰ると自室に閉じこもり、遅い父の帰りを只待つだけになった。

「何という奴だ。ラブレターを勝手に送りつけてくるなんて、許し難い。自分が何様だと思っているんだ。」
 父は母から咲織にラブレターが届いたというのを聞いて、珍しく激昂した。

「咲織はパパの大切な何よりの存在だ。 有象無象に手を出せるような存在なんかじゃない。 誰にも渡さない。 咲織は生きているだけで素晴らしい存在だ。 華奢な躯も美しい顔も明晰な頭も、神様がそれはそれは丁寧に真心を込めて創り上げてくれて、パパの処にやってきた天使なんだよ。 だから、とっても大切な存在なんだ。 咲織は咲織でいるだけで、只それだけで唯一絶対な存在なんだ。」
 そういいながら、膝の上の咲織を大きな両腕で包み込んだ。 何の心配もない寧らかな世界、揺るぎ無い確かな宙で咲織の心は浮遊した。 全ての感覚、雑念から解き放たれ、うっとりと身を委ねた。

「パパ、私、私立の女子中学校に行っていい?男の子の居ない処へ。」
「佳いに決まっている。 純な咲織にはその方が合っているだろうね。 女子だけと言うのは異様だ、間違っていると言う説もいけないとは思わないが、何処が自分に合うかは自分にしか判らない。 居心地の悪い処でわざわざ貴重な時間を無駄にする必要はない。 咲織が選んだ処が咲織に一番佳い処だ。 もし、合わないと判ったら、また替わればいい。」
 そうして、今日まで咲織は性を自ら遠ざけて来た。

 気弱になった咲織の心に父の温もりのある声が甦る。 うつつを離れかけたとき、ドアの向こうに三宅の姿を捉えた。

『ああ、ご主人様。』

 それは、夏の光に包まれ、輝かしい程に感じられた。

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☆ その10=会えた。

もともと、彼には、何処か他の社員とは違う華のようなものを感じていた。 『彼は、特別だから』と、多くの人が言っているのを聞いてからは、より一層その感を強くした。 

 他の人が着たら服に着せられかねない華やかなスーツを完全に着こなし、いつもリラックスした雰囲気を崩さない彼の姿は、何処にいても人目を引いた。 商社マンにも高級官僚にも、見えなかった。 そう言う組織に囚われた者とは異質な独自の存在として居た。 強いて挙げれば、一流デザイナーあるいは高名な文学者のようなオーラを持っていた。

 すっと、流れるように近づいてくるご主人様の姿が目の中で大きくなるに連れ、咲織の鼓動は高鳴った。

「突然、誘っておいて、済まない。本部長に呼ばれてね。」
 三宅の澄んだ低音が、咲織の躯を震わせた。

「いいえ。お待ちしている時間も楽しかったです。 それより、お仕事はいいんですか?」
「ああ、終わったよ。明日は、遅い時間に大阪に行けば良いだけだから、今日はたっぷり時間がある。」
 思わせぶりな三宅の口調に、咲織は心を見透かされたように、頬を朱らめた。

「君が、いや、おまえで良いかな。」
「はいっ。」

「おまえが、奴麗になってくれると言ってくれてから、とてもワクワクする時間が持てたよ。」
「嬉しいです。」
 咲織は、正直そう思った。 『おまえ』と三宅が口にする度、ドキドキとする喜びを感じた。

「こんな展開になるとは、正直思っても見なかった。 自室で、スーツのボタンが取れているのを見つけて、もしかしたら、昼間に寄った細木さんの応接から立ち上がった時に落としたかも知れないと、おまえに探してくれるように頼んだ時には、想像もしてなかった。 よく、探し出してくれたね。 ボタン一個ぐらいで探せと電話を掛けるなんてと、馬鹿にしたんじゃないか。」
「とんでも無いです。嬉しかったです、近づけた気がして。 それに、素敵なボタンだなと思って見てましたから。 お電話を頂いたとき、きっとなかなか手に入らない貴重なものなんだろうと思いました。」

「次の朝、『見つけました』と電話を貰ったときは、奇跡だと思ったよ。 夕方に、応接セットの周りには無かったと、聞いて諦めていたから、ホントに嬉しかった。 あれは、そうは見えないだろうが、本象牙をスーツに合わせて染め抜いた物で何処でも買えない。 換えも無くしていたから、スーツごと諦めなければならなかったんだ。吝嗇に思われるだろうが、気に入ったスーツには仲々出会えない。 いつも街を歩いているときは、それとなくショーウィンドを気にしているんだが、ホントに気に入った物は一年に一着あるかないか。大抵は仕方なく妥協して造っているんだ。 審美眼はあると思っているんだが、自分で気に入った物をデザインする能力は残念乍無くてね。 だから、ホントに嬉しかった。一旦遠ざかっと思っていた恋人が、すぐに舞い戻ってくれた感じがした。 それにしても良くホールのエスカレータなんて副社長室から遠い、人が多く通るところで見つけて呉れたね。」

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☆ その11=ボタンの奇蹟。

 咲織は、顔が火照り朱らむのを感じた。 三宅に対するそれまでの想いの全てが知られる気がして気恥ずかしかった。彼にはさも簡単に見つけたように電話したが、真実は必死になって探していた。一個のボタンが想い焦がれる彼とのか細い蜘蛛の縷の様に思われた。 

『もしも、ボタンが見つかったら、彼と結ばれる。だから、だからきっと見つけだせる。』

 咲織は、大きな社屋の何処かにあるボタンを見つけだせると言う僥倖を、不思議なことに確信していた。だから、一時間でも二時間でも砂浜の中に宝石を探す徒労の時間を、却って楽しむことができた。

 咲織の勤める本社社屋は、下層階がショッピングセンターになっている。 昼間は眩いばかりの光に包まれたそこも、咲織がボタンを探す旅の終わりに立ち寄ったときには、非常灯が薄く灯るだけの深とした幽玄な空間に変化していた。 咲織は、彼のボタンを想い、生来恐がりな筈なのに、躯を包む薄い闇を味方につけていた。グランドフロアとセカンドフロアを繋ぐエスカレータの段が次々に吸い込まれては消えていく櫛歯の隙間で、それは踊っているように見えた。 奇跡に違いなかった。 昼間何万という人がここを通る。 宝石の輝きを持つボタンが誰にも見つからず、ひっそりと咲織を待っていたのだ。 掛け替えのない秘玉を震える掌に握りしめ、間違いなく咲織は三宅と一体になる至福に包まれた。

「きっと見つけられると想っていました。 三宅さんの、いいえ、ご主人様の大切なものだから。 ご縁があるのならきっと見つけられると。 賭けてたんです。 でも、信じていました。 嬉しくて、叫んでしまいました。 ずっと好きだったんです、ご主人様のこと。 不思議だけど……。」
 と謂い掛けて、咲織は口を噤んだ。

 三宅の顔に嬉しそうな微笑みが広がるのを看て、咲織は安堵し、三宅の事を彼氏を愛情を込めて『あなた』と呼ぶのと同じ調子でご主人様と抵抗無く呼べた。

「そう?本当に?このおじさんのことを。 嬉しくなるね。 でも、もしそうならもっと早くに教えてくれれば…。」
「でも、ご存じ無かったでしょう。 私の事なんか、ボタンを見つけるまで。」

「ははは……。」
「ほら、私のことなんて、ご存じ無かったんですね。」

「おまえは、俺を何処で見つけたの。」
「エレベーターで。 初めて出社した日に。 お声を掛けて戴いたんですよ。 お忘れでしょうけど……。」
 咲織は、業と拗ねる素振りをした。

「ああ、思い出した。 ほんとだ。確かにおまえは、猟犬に見つかった子鹿のように怯えた顔をしたぞ。 その時に言い寄っておけば良かった。 何ヶ月も無駄にせずに済んだのに。 それとも、何かな。 その何ヶ月かが効いたのかな。 そうだろうな。」
 三宅は、思案顔で上辺を視詰めた。

『あの時は、本当に驚いた。 挨拶されたことも、いきなり新人さんと当てられたことも。 でも、別れた後に残った幽かな胸の疼きの方が驚きだった。 それが何かも、それがどうしてかも判らなかったの。 判りたく無かったのかも。 もう、ずっと遠ざけていたから。』

「そうですね。でも、それっきりだったんですよ。 声を掛けていただいたのは。 何度かすれ違っても、もう挨拶もして頂けませんでした。」
 咲織はちょっと恨みがましく謂った。

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☆ その12=理想の出会い。


「おまえも挨拶してくれなかったんじゃないか。」
「そ、それは、そんなことは出来ません。」

「声を掛けるのは男の務めか。 我が儘な奴麗ちゃんだ。」
 三宅は愉しそうだった。 
「そんなんじゃありません。 我が儘だなんて、その反対です。」

『そんなこと出来る訳無いです。 出来る訳無かった。 遠くから見つけるとドキドキして。 ドキドキしている内にすれ違っていた。 それに、好きだとホントに判ったのは、ボタンを無くしたと電話を貰った時なのだから。』

「メールぐらい出来るだろう。 こんにちわって。」
「そんな、知らない者からいきなり好きですなんてメールが来たら、きっと、気持悪く感じられたと思います。 良く知っている者からでも、突然好きだなんて謂われたら、勝手に土足でベットに上がられた様に感じませんか。 だから、どう書いて良いか判らなかったんです。 嫌われない様に書く事なんて空想の中でも出来ないんです。 それに、一旦気持ち悪いって思われたら、それで終わりだから。」
 咲織は、高揚感が昇り来るのを感じながら、それが詰まらぬ自分の言葉で掌からすり抜けていくのを畏れて、言葉を発する度に三宅の表情を窺った。 それは、こちらまでもリラックスさせるような柔和な笑みに覆われていた。 咲織は、徐々に安らかさに包まれ、いつになく饒舌になった自分を悦んだ。

「おまえは感受性が豊かな娘だな。 その感性は佳いよ、とても。 でも、女性から告白されて悦ばない男は居ないんじゃないか。 まして、おまえみたいに可愛い娘からなら、宝籤に当たったようなものだ。」
 最近は毎日メールで呼ばれているものの、直接『おまえ』と三宅が呼ぶのを聞いて、彼と彼女に成れたかのように舞い上がり、照れた。

「ホントですか。気持ち悪く無いですか。」
「気持ち悪いなんて、とんでも無い。 ボタンを探し出してくれたのがおまえだったのは本当に幸運だと思った。 だから、すぐにケーキを持っていった。 天が呉れた天使とのきっかけを無くさないようにね。」

「うそ。 モテる人は煽てるための嘘を吐くのも旨いんですね。」
「嘘じゃないよ。 ずっと待っていたんだ。 おまえのような理想的な娘が理想的な形で現れてくれるのを。」

「理想的な形って?」
「こういう形。」
 三宅は、そう言ったまま静かさを身に纏ってしまった。

『こういう形。 もしかして、ご主人様と奴麗と謂う形のこと?』

 咲織は、言葉を失い、俄に怯えた。 掌で膝頭を何度も擦った。    
 辛い沈黙を破ったのは、今は聞きたくない言葉だった。

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☆ その13=露出狂って。

「ちゃんとお言いつけを守ってきたか。」
「はい。」
 咲織は、顔を上げられない。

「本当にそんな格好で来るとは。」
 三宅は言葉と裏腹に驚いても居ず、むしろ楽しそうだった。

「じゃあ、今ノーパン、ノーブラなんだな。 そう言うのが好きなのか。」
「いいえ。 そんなんじゃ……。」

「じゃあ、何なんだ? 普通の子がそんな格好で最初のデートに来るのか?」
「・・・。 いいえ。」
 咲織はやっとの想いで小さく否定した。

「じゃあ、どうしてだ? 俺の奴麗だからか?」

『そ、そうです。 三宅さんの、いいえ御主人様のお言いつけだったから、がっかりさせたくなくて・・・。』

 奴麗と口にして言われると、なんとも辛かった。 心の中では何時でも三宅は恋人だったし、自分も奴麗ではなかったから。

「はい。」
 そうとしか云えなかった。 肯定したくは無かったが、それ以外に理由は無い気がした。
「嬉しかったか。 ノーパン、ノーブラで人混みを歩いて来て。 普通なら秘すべき処を、娘なら絶対に他人に見られたくないと、そこに穢らわしい猥褻なものが蠢いている事を自分にも誤魔化すために、美しい布で覆い隠すべき処を曝して、ここまで雑踏の中を歩んで来たのだろう。 おまえは否定したいだろうが、本質は婬猥な露出狂なんだ。 だから、それを陽の下に引き出し、認めてくれる俺に惹かれたんだ。」

「ち、違います。」
 咲織の声は、三宅に届いたろうか。

 三宅は、厳かに宣言するように続けた。
「露出狂でなかったら、何故俺の言葉を真に受ける。 『バッカじゃない。』と云うのが、普通の女の子だ。 でなければ、冗談だと軽く忘れてしまうだろう。 ところがおまえは、ご丁寧にも自ら脱ぎ捨てて、犯して欲しいと云わんばかりに秘部を露わにして、ここへ、俺の前にやって来た。 どう自分に言い訳しようが、婬猥なマゾの奴麗でしかない。」

『露出狂。 そんな狂っている程に淫乱なの? そんなハズ無い。 だって、まだ処女なんだし。 清らかなのに。 私は、そう、天使なのに。 パパ。』 

「違います。絶対に。」
 咲織は精一杯の言葉を吐き出した。

「おまえがお言いつけを守って此処に来てくれた証を、今見せてくれないか」
 三宅の言葉は、またも咲織の予想を裏切り、咲織を凍らせた。

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☆ その14=ここでですか?

「えっ?」

『それはここで胸を、今、見せろと言うこと? そんなこと…。どうやって?』
 咲織は三宅の言ったことの意味が掴みきれなかった。 

「早く。幸いこのテーブルはガラスだ。無様に下にも潜って覗き込まなくても確認できる。 その軽やかなスカートをスリットの所まで捲るだけだ」
 三宅の要求は咲織がとっさに思い浮かべた所よりさらに恥ずかしいところを見せろと言うのも野だった。 咲織は狼狽した。
「でも。私は露出狂なんかじゃありません。」

「奴麗、露出狂、淫乱、あるいは清純か。 どう呼ぼうが、おまえの実体が変わるわけではないだろう。 そんな呼び名に俺は関心は無い。 おまえが俺の奴麗でいてくれるのかどうか、それだけだ。 言いつけを守ると云うおまえの言葉は嘘なのか。 俺の奴麗になると言ってくれた言葉は嘘だったのか。」

「嘘じゃない。 嘘なんか吐いてません。」
 咲織は慌てて言った。

「じゃあ、見せなさい。」

『嘘なんかじゃありません。 そんなに深くは考えなかったけど、ご主人様が望むなら咲織は奴麗にでも何にでもなります。 その気持ちは変わらない。』

「見せたら、悦んで貰えますか。」
か細く咲織は聞いた。

 それには応えず、三宅は咲織を見据えた。

『怒ってる。 せっかく恥を忍んで此処まで来たのに、ご主人様を怒らせてしまった。 逢ったばかりで、終わりになるの?』

「信じてください。 私は嬉しくてノーパンになった訳ではないんです。 決して。 ご主人様のお言いつけを守ることで、ご主人様に悦んで貰えるならと。 もし、ノーパンで来なかったら、ご主人様に恥を掻かせてしまうことになると思って。 ご主人様に恥を掻かせるくらいなら、自分が恥を掻いた方がいいから。 もし、ご主人様のお言いつけが冗談だったとしても私が笑われればいいから。」
 咲織は、切れ切れに、哀願するような濡れた瞳を必死になって三宅に向け続けながら、胸の想いを言い切った。

『判ってください。 どうか、お願いですから。』

「見せなさい。 良いと云うまでスカートを捲ってみせなさい。」
 咲織には抗いようのない強い口調だった。 

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☆ その15=スカートの端を掴んだまま。

「はい。」
 三宅の語気に気圧されて、咲織は、膝頭に置いたままだった掌をゆっくりと引き上げ、スカートの端を掴むと一気に腰骨近くまで捲った。

 一瞬、白い肌を汚す毛叢の黯さが咲織の眼に映って、瞳を閉じた。 切れるほど唇を噛み締めた。 でなければ、悲鳴と共に駆け出しそうだった。

 『恥ずかしい。 みんな、みんなに見られてしまう。 こんな誰にも見せたことのないところを。 露出狂だと、変態だと思われてしまう。 どうしよう』

 咲織は、自ら創った暗闇の中を何処までも落ちていった。 ずるずると果ての無い泥沼を沈んでいくようだった。 誰も救ってはくれない、声さえも届かない淵。 咬み合わせた歯がカタカタと鳴った。

 スカートを掴んだ手は自分の者では無いかのように動かなかった。 息すら出来ぬ過酷な時が音もなく刻まれる。 ほんの数秒が永遠の闇に思えた。

「いつまで見せているんだ。 ホントに露出狂だな。」
 三宅の冷たい言葉に我に返ると、咲織はさらなる恥ずかしさに血が全身から駈け上った。

『馬鹿みたい。ほんの一瞬見せればいいものを。 きっと、周りの人にみんなに呆れられたに違いない。 そんなに長く見せていたんだろうか。 全員に知れ渡ったんだわ、淫乱だとみんなが思っている。 あ~、ここから消えてしまいたい。』

 咲織の手は、呪文を解かれたように動き、スカートを延ばし続けた。

「おまえにはがっかりだ。 嘘をついたね。 穢らわしい物をそんなに見せつけたかったのか。 俺は剃毛してきてくれと言った筈だ。 そしておまえはそれに対して『はい。』と確かに返事してくれた。」
 三宅の口調には悲しむトーンがあった。

『ああ、なんということ。 せっかく、死ぬ程の恥を耐えて露出狂のように恥部を曝したというのに。 悦んでさえ貰えないなんて。 どうしよう。』

「どうしてだ。 何故、剃ってこなかった?」
途方に暮れた咲織に三宅は畳みかけるように詰問する。
「すいません。 ご免なさい、お願いですから・・・。」

「俺の言いつけなんか守らなくていいと馬鹿にしていたのか。」
「いいえ、違います。 絶対に。 ただ、何時会えるか判らなかったものですから。」

「言い訳は嫌いだ。」
 冷たく言い放つと、三宅はレシートを取り上げ、ぷいっと席を立った。

『捨てられた。 嫌われてしまった』
 毎日、三宅からのメールを開く甘美な時を失ってしまった。 その歓びを知らぬ前だったら、何も無い日々も耐えられたのに。 

『これからどうしたら、どうしたらいいの。』
 知らぬ裡に涙が溢れていた。 一瞬にして、何もかも失ってしまった。 咲織は身動きも為らぬ儘、穢れた泥沼に沈んでいった。

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☆ その16=奈落の底から。

 三宅が最後に見せたぞっとするほど冷たい眼が脳裏に焼き付いて離れない。 その眼は怜悧に咲織を傷つけ続けた。 誰にでもあんな眼では見られたくはない。 まして、唯一と云って云い存在から向けられたのでは。痛かった。 どんなに身を捩っても耐えられぬほどに。 現実に肉体を切り刻まれた方が余程耐えられたろう。 切り刻むのが、あの人であれば…。 むしろ甘美にさえ感じられたに違いない。

『痛い。 痛い。 胸が、心が痛くて耐えられない。 許して、どうか許してください。 今度はちゃんと剃ってきますから・・・・・。』

息をも忘れ、咲織はただ耐えていた。 時間の流れも忘れて。
 
「何時までそこにいる気だ。 罰して欲しいのだろ。 従いてきなさい。」
 三宅の冷たい言葉の中にも暖かみを感じさせる声に、咲織は動かずとも鋭利な刃が肉を刺すような黯き底から引き上げられた。

 長い間胸を襲う痛みに耐え、身を強張らせていたからだろう、立ち上がろうとして咲織は大きく蹌踉けた。 三宅は宙を掻く咲織の腕を掴むと強い力で抱え上げるようにして、躯を引き寄せ、咲織の細い腰を抱きしめた。

「ああ、ご主人様。」
 咲織は思わずつぶやく。

 先ほどまでの黯き底で、ずっと追い求め、求める度に冷たく傷つけた大きな陰に向かって、何度『ご主人様』と叫んだか判らない。 咲織の腰に巻き付いた腕の力強さは、それが幻のものでなく、現実の生な感覚を呼び覚ました。

 また、咲織の眼に涙が溢れた。

 ガラス扉の向こうは、すでに夜が降りてきていて、街の灯がゆらゆらと滲んでいた。

『暖かい。 ご主人様の腕。 帰ってきてくれた。 許してくれた。 よかった・・・。』
その腕の確かな感触を味わいながら、咲織は涙を流していた。

 三宅に放されて、咲織が崩折れたのはホテルの一室らしかった。

 時を経て佳い色に焼けた白壁と落ち着いた色のオークの腰板に囲まれて、金襴のカバーが掛けられた大きなベットが咲織の眼近にあった。 見上げると、太い梁がベットの向こうの上部で部屋を二分していた。 部屋は梁のところで折れ曲がり、セミスイートに為っているらしかった。 低い燻んだガラスの大きなテーブルとゆったりとしたソファーの向こうの窓の外に明るい駅のコンコースの丸く白い天井が広がっていた。

「明日早くに、大阪に発たなくてはならないから、部屋を取った。 ここなら、寝坊が出来るからね。 随分と長くあそこで固まっていたようだが。 店が閉まるまで居るつもりだったのか。 もしかして、待っていたのか。」
 思いもかけず優しい声音だった。

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☆ その17=脱ぎなさい。

「いいえ、判らなかったんです。 自分が何処にいるかも。 もう、ただただ悲しくて。」
「判らなかったのか。 待ってたのでもなくて、そうか。」
 三宅は、初めて愛おしいものを見るように咲織を見た。

「お店が締まってもあそこに居たと思います。 その先は……。 判らない……。」
 咲織は頭を振った。軽やかに髪が揺れた。 涙に潤み朱く腫れた瞳を三宅に向けた。

 泣くと一層清らかに妖しく美しくなる、そんな女がいたか。 三宅は、この先を想い微笑んだ。

「何時ですか。」
 咲織は、ようやく現に戻った。
「もう9時だ。 おまえは2時間以上もあそこで泣いてたわけだ。 その間に俺はここで汗を流し、暫く眠った。昨日は徹夜に近かったからね。 お陰で、しゃんとしたよ。腹が空いたので、カレーでも食べようと降りていったら、まだおまえは居た訳だ。」
そう云えば三宅はスーツ姿ではなく、麻のリラックスしたシャツに着替えていた。 

『3時間も経っていなかったの。 もっと長い間だと……。』

「ああ、偶然だったんですね。 私のことを心配して拾いに来て頂けた訳ではなくて。」
「そう、拾いに行ったわけでは無い。 捨てても居ないのだから、拾える訳がない。」
 三宅は、咲織の心配を見越して云った。 安堵が咲織の躯の中を広がっていった。

「本当に? 本当に捨てて無いんですね、私のこと。」 
「言いつけを守らなかったことを許してはいないけどな。」
 三宅は笑っていた。 歯が綺麗だった。

『よかった。 本当に。 また、会えた。 話してももらえた。』

 安堵は甘美な香りを連れてきた。 なぜだか、涙が溢れて止まらない。

「許してはいないんだぞ。 それでも嬉しいのか。」
「はい。 嬉しいです。 だって、また会えたから。」

「奴麗のくせに言いつけを守らなかったんだ。 罰が待っているぞ。 云って置くが厳しいぞ。 罰に耐えられなくても、罰を止めることは無い。 罰の後も奴麗の務めは辛いぞ。」
「いいです。 耐えます。 捨てられないのなら、耐えられます」
 咲織は、三宅の体に凭れ掛かった。

「そうか。 耐えてくれるのか。 何処までも?」
「はい、何処までも……。」
 その時は突然にやって来た。

 初めての吻付けは考えていたより遙かに甘く、抱擁は遙かに力強く心地良かった。 躯が熱く熔けだし、歓喜びに震えた。脳髄が痺れ、滴り垂れ出すかと思った。

 三宅は咲織の華奢な腰の感触を慈しむかのように強く抱き、舌をもぎ取る程に強く吸った。 腕の中で溶けていく獲物はこの上ない上物だった。 飽きず、その獲物の素晴らしさ、そしてこれから自らの躯で与えてくれるだろう悦びを愉しんだ。

 唇を放すと、窓際のソファーまで咲織を連れて行き、厳かに命じた。
「服を脱ぎなさい。 俺に裸を見せるんだ。」 

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☆ その18=おまえは俺の奴隷か。

 戦慄く咲織を無視して、三宅は続けた。
「おまえは、俺の奴麗か。」
「はい。」
 咲織は、無条件に応えた。 まだ、痺れる程の悦びの余韻に満たされていて、判断力は殆ど持っていなかった。

「ならば、おまえの躯は俺のものだな。」
「はい。」

『はい。 咲織は御主人様のものになりたい。 本当に、そう思います。』

「俺のものなら、俺から隠す権利はおまえには無い。 奴麗の正装は裸なんだよ。 今だって、下着も身に付けずにいるのは何故だ。 俺の傍に居る時は、何時でも奴麗としてその躯で俺を悦ばせる為に、俺が自由におまえの性を愉しめるように性器を剥き出しにしているんだ。 恋人同士なら、女の体はその女のものだ。 男のものではない。 二人の愉悦の為にその体を使うかどうかは女の自由だ。 だが、おまえは俺の奴麗、所有物だと言ってくれた。 だから、おまえの躯をどう使うかは、俺の自由であって、おまえの意志は関係無い。 おまえの躯は俺の物であって、おまえはおまえの躯に何の権利も持たない。 街に居る時は、法があるから裸でいさせないだけで、二人になったら他の命令の無い限り、裸でいなくてはいけない。 俺はおまえの所有者なのだから。」
 
それは、咲織にとって愛を確かめる言葉だった。 甘いものが込み上げてきて、息が詰まりそうだった。

『はい、御主人様。 咲織は御主人様の奴麗になります。 だから、自由にしてください。 それが、御主人様のお望みなら、何時だって・・・。』

「裸でいることは、俺を愉しませる為であると同時に、奴麗であること、所有された身であることを、俺だけでなくおまえ自身にも表明し、確認し続ける為だ。 何処にいてもおまえは俺の所有物に過ぎない。 だから、街中でもパンティーも履かず、ブラも着けないでいるんのだ。 俺の物であることを証明し、俺にその躯を玩ばれるために存在することを自分自身に知らしめるために。」

『そう。 私はご主人様の奴麗、所有物になると決めたの。 何時でも、ご主人様に悦んで頂くために私の躯を使って貰うの。 ご主人様が悦ばれるなら何でもします。』

 咲織には三宅が熱っぽく愛を語ってくれているのだと思えた。 それは、咲織の躯に愛の歌の様に響き、躯の内側から喜びが静かに湧いてくるのを感じた。

『せっかく御主人様がこんなにも語ってくださっているのだから、何か答えなくては。』

「はい、悦んで。 悦んで何でもします。」
咲織は、はっきりと言った。

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☆ その19=覚悟を見せなさい。


「違う。おまえの意志はもう関係がないんだ。 おまえが悦ぼうが、悲しもうが関係ない。 おまえは既に俺の物なのだから、俺が自由に使うのは俺の勝手だ。 俺の命令に従い、俺に躯肉を全て捧るだけでいい。 もう、おまえはおまえの物では無いのだから。」

『えっ。 何でも御主人様のためにするっていうだけじゃ足りないの。 私はどうすれば・・・。』

「分からないか。 おまえが奴麗になると言ってくれた時点で、おまえの躯はおまえの物じゃなくなり、俺の物になったんだよ。 だから、何でもするなんて言われなくても、俺はおまえを自由に扱える権利を持った訳だ。 その権利は放棄することなく、存分に使わせて貰うつもりだよ。 何時でもね。 おまえが心の中で嫌がろうが、悦んでいようが関係ない。 俺は俺がしたいことをおまえにするし、おまえは俺の命令に従えばいい。 分かったかな。 もしかすると、軽くおまえは奴麗になることを承知したのかも知れないが、そう言う意味なんだ。 承知してしまった以上、後戻りは出来ない。」

『そうなんだ。 私は私の物じゃなくて、愛する御主人様の物なんだ。 だから、もう、何も悩まなくていい。 ただ、躯を捧げればいい。 そうすれば、後はご主人様が、好きにしてくれる。 そして、きっとそれは御主人様にとってうれしいこと。 子供が玩具で遊んでるのと同じように。 私は御主人様のお気に入りの玩具になればいい。』

 頭では理不尽なことを言われていると考えながらも、咲織の胸の裡ではストンとおちるものがあった。

「はい、判りました。 私はご主人様の所有物なんですね。」
「そうだ。意志を持つのは佳いが、意志を俺に向けてはいけない。 感情は否応なく湧いてくるだろうが、俺に無視される。 奴麗であるおまえの役目は、ただ、命令を受け入れること。 愚図愚図していると罰が増えるぞ。 さあ、俺の前でストリップを見せなさい。」

「はい。」
 咲織は、自分でも驚くほど素直に立ち上がり、ジャケットの袖に手をかけた。 ソファでくつろいでいる三宅を見つめた。

『さぁ、早く。 覚悟を見せなさい。』とその目は語っていた。

 羽根の様なジャケットでも、咲織を外の世界から守るには十分に堅固な鎧だったことを脱ぎ捨てて初めて知った。 両肩が剥き出しに為っただけで、心細さに戦慄いた。

 三宅は、そんな咲織の魂の動きは知らぬ気にソファーにゆったりと腰を落とし、咲織のか細い肩からキャミソールに縁取られた胸元へと続く、柔らかな肌の起伏を愛でながら、煙草の紫煙を吐き出した。 その吐息がほうと感嘆したようだった。

 三宅の顔を見るのが怖くて、咲織は俯き、背にあるキャミソールのフックに手を掛けた。 俯いた視線の先に自分の丸い乳房があった。

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☆ その20=見ないでください。

 
『大きい。厭になるほど育ってしまった、胸だけが。 この無様に膨れた胸をご主人様はどう扱われるのだろう。』

 咲織は、自分の意志とは関係なく育っていった胸を持て余していた。 男達の野卑な視線を集めてしまう肉の塊を忌み嫌ってもいた。

『これさえ無ければ、不躾なラブレターに気が乱されることも無かったのに。 これが、私の静謐な時を奪った性の象徴……。』

 チャックを腰まで引き下ろすと、キャミソールはふわりと足下に舞い落ちた。

 キャミソールを脱ぐために両手が腰の後ろに回った儘で、咲織の動きが止まる。 咲織の意志とは裏腹に、丸くふくよかな両の乳房は誇るかのように前に突き出された格好になって、咲織は動揺した。

『早く、脱いでしまわなくては。 ご主人様が待っていてくれている間に。』

 慌ててスカートを脱ごうとしたため、脚がもつれて咲織は前のめりに三宅の胸に倒れ込んでしまった。

「そう焦るな。 まだおまえの裸身を堪能していない。」
 そう言うと、三宅は手を伸ばして咲織の足首に纏わり付いたスカートの残骸を引き抜き、腕の中の咲織の躯を起こし上げた。

 剥き出しの胸に密着した三宅の体温が咲織の緊張した心に安らかに届いた。 頬に触れる三宅の肌、項に感じる三宅の吐息、素肌の背中を包む三宅の腕。

『ああ、離れないで。 ずっとこのままぬくもりを感じていたい。』

 咲織の頭上に差し込んだ陽の光跡は、瞬く間に湧いた分厚い雲がその穴を閉ざし掻き消えてしまった。

 三宅は、咲織をテーブルの脇に立たせた。 咲織の肌から離れ、いつの間にか元と同じようにソファの中から満足げに咲織の躯を睨め回していた。

「手を背中に回して組むんだ。 おまえの全てが良く見える様に。」

『えっ、あっ、はい。』 

 咲織は云われたとおりに所在無げに垂れていた腕を背中に回して組んだ。 少し反る様な姿勢になり、忌まわしい胸も黒いガーターベルトに飾られた下腹部も三宅に差し出すような形になる。

 今頃になって羞恥が強く甦り、全身の血の気が引いて気を失いそうになった。

『駄目。 見ないで。 お願いだから、黙っていないで、何か謂って。 何かして。 一人にしないで。』

 何か言おうとしても、羞恥と緊張から声にならない。

 三宅の視線が裸の肌に痛かった。 もの凄く鈍い時の流れが咲織の躯の周りを巡りながら、じわじわと締め付けた。

 三宅は少し怒ったような顔の儘、動こうとはしてくれなかった。

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☆ その21=剃ってやる?

  
 三宅の視線を避けるように、咲織は頚を傾げた。剥き出しの細い左肩のすぐ先の窓に、明る過ぎる駅のコンコースが広がっている。 ここはステーションホテル。 眼下に無秩序に行き交う人々の黒い頭が見えた。 白いコンコースを穢す黴の様だった。

『どうしよう、見られてしまう。 あの中の誰かが上を見上げただけで。 きっと、裸の私に驚くわ。 そして、露出狂と蔑み、その眼で私を穢すんだ。』

 突然、眩しい光を浴びて、その光の来た方に顔を向けた。 三宅が咲織を撮っていた。正面を向いてからも、フラッシュは幾つも焚かれた。 抜けるように白い肌が、羞恥のためにピンクに染まり、その下地の上に光を湛えた半透明の滑らかなベールを纏った様な躯が光を受けて煌めいた。 十八歳の輝くような裸が目の前に浮かんでいた。

「綺麗だ。清らかな顔、可憐な乳首が飾られた丸くたわわな乳房、滑らかな腹、丸い尻、すんなりと伸びた脚、折れそうな足頚、そして戦慄く形のいい唇、艶やかな肌。 言いつけを守らなかったせいで割れ目は見えないが、素晴らしい奴麗だ。 俺に玩ばれ、犯され、傷つけられるためだけにある様な淫靡な躯をしている。」
三宅は宣言するように、わざと下卑た言葉を投げかけた。

「ああっ。」
 魂を吐き出す様に、咲織は呻いた。
「落としてやろう。何処までも。それが望みなんだろう。」

『そんなことは望んでなんかいない。 愛して欲しかっただけなのに。 ごく普通に。 もう、叶わない夢なのかしら、奴麗になると言ってしまった私には。』

「ああっ。」
 としか応えられなかった。
 脚が切なさに震え、赤いハイヒールが木の床で鳴った。

「もっと俺の奴麗に相応しい姿にしてやろう。その汚らしい陰毛を剃ってやるから、テーブルの上で横になりなさい」

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☆ その22=初めての縄。

 
 ソファーの前に置かれた細長いテーブルは咲織が横たわってもまだ余裕があった。背中の肌に直に触れる硬質なガラスが悲しいほどに冷たい。
 目に映る赤いハイヒールと黒いガーターベルトが裸の躯に不釣り合いで、娼婦にしか見えない。 脱いでしまいたかった。

 安まる間も与えず、三宅は言葉で咲織を陵辱していった。
「脚を胸まで引き上げなさい。 そう。 膝の裏から手を回して。 もっと。 手首が膝から出るまで抱え込んで。 そうだ。 その儘で居ろ。何もかも見せた儘でだ」
 三宅は、胎児の様に躯を折り曲げ、ストリッパーよりも躯を開ききった咲織を横目で見ながら通り過ぎ、向かいのデスクから黒い縄束を持ってきた。

 咲織の左手頚に縄を巻き付け、左膝と重ねて縛り付ける。 右手と右膝も別の縄で縛られた。 それだけで、咲織は全ての身動きを止められ、これ以上は無い淫らな姿を最も見られたくない人の前に曝し続けねばならなく為った。 破廉恥な自分を照らしている天井のライトが眩しくて、瞼を閉じた。 幽かな闇の宙空を漂った。

 三宅は、さらにくの字に曲がった肘も別の縄で縛り、余った縄をテーブルの下に通して引っ張って、同じように右肘を縛り付けた。 両の肘は強い力でテーブルの外まで引っ張られ、手頚と重ねられた両膝は、胸の横まで押し広げられた。 裡股の膚が痛いほど引攣り、その中央にある咲織自身見たことのない秘部は、無理矢理開かれ赤い襞まで見せている。 

 咲織は、秘部の粘膜に初めて空気を感じ、自分の曝しているポーズの破廉恥さを思い知った。 しかも、長い間心の奥に大切に仕舞い込んでいた人は、恥晒しにも開ききった秘部の真ん前にいる。

「ああぁっ。」
 声を出せば、その声が耳から脳に伝わり、最悪に惨めなシチュエーションが現実なのだと痛烈に教えられると判っていても、声を漏らさずには居られなかった。

「ひっくり返った雨蛙と謂った格好だな。 それが奴麗のポーズだ。 忘れるな。 どんな娼婦でも、幾ら金を積まれてもこれ程秘部を剥き出しにはしない。 だから、これは奴麗の証の姿だ。 玩ばれるために、余すところ無くその肉を曝し、膣とアヌスに口、全ての愉悦の入り口を陵辱しやすいように差し出した形だ。 全ての自由と権利を棄て去り、自らを主人の前に捧げた奴麗に最も相応しく、奴麗以外の何者でもないポーズだ。 その恥知らずなポーズをおまえが採れば、俺は秘部も乳房も尻も隠すべき全ての性的な場所を思う存分玩ぶ事が出来る。 いいか、良く覚えておきなさい。 それが奴麗であるおまえの基本ポーズだ。 俺と二人になったら、自ら両膝を抱え、膣もアヌスも全てを差し出しなさい。 俺が命じなくても、そのポーズを採って、俺に玩ばれるのをじっと待つんだ。いいね。」
 三宅の口調は静かだった。 どんな顔をしてこんな惨いことを言ったのか、仰向けになった咲織には見えない。

「いやっ、いやっっ。」
 咲織は、激しく頭を振った。 理由など無かった。 この惨めな状況も、大好きな三宅の言葉もうつつのこととは思えなかった。 
『違う、違う、違う。』何もかも否定したかった。
 
「俺の奴麗だろ。」
 三宅が諭すように強く言い放った。

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☆ その23=膨らむ不安。

 『俺』と言う言葉に力が籠もっていて、辛うじて息をしているだけの咲織に否定など出来なかった。

「はい。」
「なら、忘れるな。」

「はい。」

『頷いてしまった。どうしてだろう。何が怖いんだろう。 また、捨てられることかしら、それとも……。』

「恥ずかしいか。」
「はいっ。」

「奴麗でも恥ずかしいか。幾らでも恥ずかしがるが佳い。俺から与えられた恥ずかしさに身悶えしながら良く味わってみろ。」
 そう言い残して、三宅は何処かに消えてしまった。

 取り残された咲織は、羞恥よりも激しい不安に震えた。裸でいることがこんなにも心細いものだとは思いもしなかった。いとも簡単に脱ぎ捨てられ、小さな針からも身を守っても呉れないけれど、薄い布の服に包まれていれば、こんなにも心細さは感じずに済むのに。

『私は、人は、何と弱いんだろう』

 瞼を開けば、あられもない自分の姿が瞳に飛び込んで来た。 

『なんて、なんて格好なの。これからご主人様に逢う度にいつもこんな格好をしなければならないの。 御主人様が言ったとおり、無防備。 全てを捧げた姿勢。 でも、全てを捧げていいと思ってる、多分、私。』

見るに耐えなかった。洗面の方からなにやら音がする。 
 
 謂い知れぬ不安を膨ませながら、ただ、待った。 怖くて、目をつむった。

 秘部にヒンヤリとした感触が伝わった。下腹部を何かが強く撫で回していた。 それでも、咲織は眼を開けられなかった。 確かめるのは怖かった。

『どうか、これ以上見ないで。』
 と、ただひたすらに願った。

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☆ その24=差し出した躯。

 ジャリジャリと剃刀が毛叢を剃る音が深とした室内に大きく木霊する。
「いやぁぁぁ。」
 耐えかねて、悲鳴に近い声を精一杯引き絞る様に上げた。
 咲織はただ、巻き毛を肩に揺らして頭を振り続ける。

「佳い悲鳴だ。 全ての自由を奪った奴麗が上げる悲鳴は、所有者にとって最高の催淫剤でしかない。 誰も助けに来ないし、奴麗自身が助けなど求めてはいない存在だ。 ただ耐えるためにだけ、奴麗は悲鳴を上げ、嗚咽する。 所有者は奴麗奏でる悲鳴の音色で、自分が奴麗に加えた陵辱がどのくらい効いているかを知って、所有者だけに与えられた愉悦に浸ることができる。 幾らでも啼け。 佳い音色だぞ、か細くて切なくて、もっともっと聴きたくなる佳い音色だ。」
 三宅は咲織の下腹部を湯を浸したタオルで綺麗に拭うと、ソファに身を保たせ満足気に
煙草の火を付けた。

「ほら、これで綺麗になった。ラビアが濡れているのがよく見える。アヌスまで濡らして嬉しいのだろう、露出狂咲織としては。 もっと、見て欲しいか。」
咲織は、激しく嫌々をした。

『違う。違うの。そんなんじゃない。 侮蔑されるために此処に居るんじゃない。 ご主人様に悦んでもらい、共にそれを分かち合うために奴麗にでも為ると謂っただけなのに。どうして私は、此処にいるの、こんな、こんな姿で……。奴麗だから? ホントは淫乱な露出狂に過ぎなかったの? 濡れている? 私が。 どういうこと? 感じているの? 何を感じているの? この儘、この惨めな姿の儘、何時まで此処にいるの? この先どうなるの? ご主人様は何を求めているの? 私を陵辱するの? この上、どうやって。 私は、どうなの?どうすれば良い? 何処へ行きたいの? でも、やっぱり好き。 悦んでくれるなら、多分、まだ耐えられる。』

 際限なく疑問が湧き起こり、答えは見つかりそうにも無く、惨めさと胸の奥に熾り火のような熱だけが残った。

「瞳を大きく開け。 奴麗に為ったおまえの全てを写真に撮ってやろう。 記念写真だ。」
 フラッシュが咲織の瞳を射った。  

 三宅は飽かず、手に入れた生け贄の可憐で無惨な姿に見とれていた。 眼の前の無邪気さを多分に残した娘は、あらゆる陵辱を待ち受けるだけの惨め過ぎる姿態を曝していても可憐さに陰りは見えなかった。 寧ろ、一層輝いて見えた。

 小さな足も、華奢な足首も、細っこい脹ら脛から張り詰めた太股に続く曲線も、丸い尻を支えられるとは思えない細い腰も、開き切った裡股の間に咲くラビアの華やアヌスさえも、可憐に輝いていた。 それらは全て三宅に捧げられた宝物であり、それ故にさらに美しく感じられた。 このまだ処女である娘は、自らの躯を三宅の前に差し出しているのだ。大切に育てなくてはと、三宅は思った。 壊すこと無く、至高の高みへと。

この最高の躯肉の全てを自由に出来る状況を自ら作り出したものの、欲望の儘に貪るには壊れてしまいそうな程に繊細な娘を前にして、むしろ怯えていた。

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☆ その25=見知らぬ凌辱者。

 ドアをノックする音がした。
 
「ディナーが届いたようだ」

『うそ。 視られてしまう。 こんな姿を見知らぬ人に。 ご主人様は私を他人に見せる積もりなの?』

 ディナーを運び込む音に、咲織は戦慄いた。 瞳を閉じていても、自分を見下ろし、侮蔑の表情を浮かべる見知らぬウェイターの姿が暗闇に浮かび上がる。 知らず、身悶えし、縄が手脚に食い込んだ。 裡股が痺れて鈍痛が広がった。
 
カチャカチャとディナーワゴンが運ばれる音が、咲織の頭上近くで止まった。
 真下にある淫らな娘の肢体を舐め回す知らない男。 その影に怯えて、瞳を開けられない。 躯が凍り付いた。

 いきなり両の胸を大きな手でまるでパン生地の発酵具合を見るように捏ね繰り回された。 その手は、咲織の躯を確認するようにゆっくりと肌の上を滑り、無毛になった陰部全体を撫で回した。 咲織の全身にぞっとする悪寒が走った。 これまで誰にも触れられたことのない秘部を無遠慮に撫で回す手から逃れようとする。 躯の要点を縛る僅かな縄は、囚われた者の必死の逃走を嘲笑い、無意味な逃走を後悔させるべく罰を与えた。 咲織の努力は自らの柔肌に擦り傷を付け、各関節に痛みを与え、あげくの果てに裸の躯をくねらせるダンスを演じて陵辱者の眼を楽しませる行為に過ぎなかった。

『逃げられない。 もう、逃げられない。 奴麗は逃げちゃいけないの?』

撫で回すだけでなく、秘部を割り裂こうとする支配者の指の動きに呼応するように、咲織はより激しく虚しい逃走を試み続ける。

「いゃぁー。」
 咲織は、人に汚されたことのない、鋭敏すぎる陰部に激痛を感じて、甲高い悲鳴を上げた。 しかし、咲織を陵辱している手は、動きを止めることなく、秘肉の柔らかな感触を愉しむが如く玩び続けた。 やがて咲織の悲鳴が哀歌を高く奏で始めると、暴虐な手は遠慮会釈無く秘部を蹂躙する。 初めて感じる激痛に咲織は華奢な躯が折れるほど仰け反らせる。 細い喉から断末魔の息が吹き零れた。

 見知らぬ陵辱者の手によってバージンを奪われる哀しみに包まれる余裕も、後悔の念に呉れる暇も与えられはしなかった。 無理矢理に堅い蕾を開いた指はなおも陵辱を止めなかった。 痛みは全身に広がり、もう何処をどう犯されているのかも判らなくなっていた。 縛められた躯肉を軋ませ、ただ荒波の様な痛みに耐えた。 白い肌は朱に染まり、上向いてもなお円やかな乳房は荒い息につれて大きく上下した。
 陵辱者は征服しきった歓びのせいか、支配する者の冷静さと余裕を取り戻す。 咲織の熱い秘芯を陵辱者の指は好き勝手に玩び、咲織から好きなだけ苦悶の反応を引き出した。同時に、もう一方の手で咲織のふくよかな乳房の張り切った柔らかさを愉しみ、その舌で滑らかな柔肌の感触を味わった。 咲織は手足の自由を奪われただけで無く、感情さえ失い、感覚までも完全に支配されていた。 秘芯に蠢く指の動き一つで、咲織は苦痛にのたうち、か細い悲鳴を上げ、華奢な躯をよじり、陵辱者を悦ばせ続けた。

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☆ その26=血の味。

やがて咲織の躯は苦痛に反応することも出来なくなり、行き場を失った痛みは消えることなく咲織の中に蓄積していく。 与えられ続けた苦痛は、神経の限界を超えて、何時しか咲織は苦悶の中に落ち込んだ。

「ご、ご主人様。」
 咲織は、ようやく開けた瞳の中に三宅の姿を認めた。

『あれは何だったの? あれは何処に行ったの? 私に激痛を与えた人は? 私のバージンを奪った。 そう、私はバージンを無くした。 犯されたんだ。 それも多分、手なんかで。 手で、見知らぬ手なんかでバージンを無くすなんて。 酷い。 酷い。 そんなことって、ある? 奪われた。 全て奪われた。 ご主人様に抱いて貰いたかったのに。歓んで欲しかったのに。 失ってしまった。 何もかも。もう、何にも残っていない。』

「見ろ。」
 三宅は、咲織の頭を起こしながら、命じた。
「ひっ。」と、咲織は息を飲んだ。 頭を起こして見ると、股間に少し血が付いていた。

『やっぱり、失ったんだ。あの痛みは失う痛みだったんだ。 咲織には、本当に何も無くなってしまった。』

「あぁー。」
 咲織は、哀しみの中に感情を取り戻し、啼いた。
 ひとしきり啼いて、息を引き攣らせ始めると、三宅は咲織の鼻を摘み、空気を求めて開いた口に指を突き入れた。 驚く咲織の口内に、血の味が満ちた。
「これだ。 おまえの処女を奪ったのはこの指だ。 憎いだろう。 喰い千切って、怒りを鎮めるが良い。 それでおまえの哀しみが消えるなら。」

『そ、そんな。 そんなことがあるの? ご主人様だったの? 咲織を指で犯したのは。 咲織に苦痛を与えたのは。 よかった。 本当に良かった。 ご主人様なら耐えられる。』

「どうした。 喰い千切らないのか。 おまえの処女を無惨に奪い、苦痛にのたうち回らせた俺が憎くないのか。 おまえの大切な処女を奪ったのだ。 指一本では足りないか」
 咲織は、自由を制限された中で精一杯かぶりを振った。

『出来ない。 そんなこと出来ない。 いくら私に苦痛を与えた指でも、ご主人様の指ならなぜか愛おしい。 私には、どうにもならない。 何処にも行けない。 もう、どうすることも出来ない。』

 咲織の瞳は焦点を失い、残っていた力の全てを失った。 がっくりと頭が三宅の手の中に落ちた。
「おまえはまだ私の奴麗か。」
 三宅の声は少し震えていた。

「判らない。 もう、判らない。 何にも判らないんです。」
 切れ切れに咲織の口はそう言った様に見えた。

「おまえは俺の奴麗だ。 奴麗で居続けろ。 その哀しみも痛みも俺が与えたものだ。 良く味わうがいい。 おまえの主人が与えたものだ。 憎んでもいい、哀しんでもいい。が、おまえは俺の奴麗だ。 どうおまえが感じようと、感じまいと、ただ俺の命じる儘に従えばいい。 おまえがすることは、俺の命令に従い、俺が与える全てを受け入れる事だけだ。 奴麗に成れ、完璧な俺の奴麗に。」
 三宅は一言一言確かめるように、諭すようにゆっくりと宣言した。

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☆ その27=重み。

「おまえの血と淫水で穢れたこの指をその口で嘗めて、清めなさい」
 三宅は、咲織の唇に血濡れた指を押しつけた。

 咲織の意志とは無関係に、可憐な唇は静かに開いて三宅の指を受け入れた。 舌を纏わりつかせ、自らの血を嘗め清める。 血と共に静かな哀しみが、咲織の喉を降りていった。 自らの血の味を否定するように、そして、血を流した事実を打ち消す様に、血の味がしなくなるまで必死で嘗め取った。

「おまえは奴麗だ。 俺の奴麗だ。」
 三宅は、咲織の口から指を引き抜くと、愛おしげに頭を撫で、唇を重ねた。 やがて咲織の舌を求めて舌を差し入れた。 咲織もその動きに応え、舌を三宅の口に差し入れる。
三宅はそれを慈しむように強く吸い続けた。 咲織の裡で哀しみを押しのけながら、静かに悦びが広がってく。 三宅は、その変化を感じ取ると、咲織の下肢を割り開いている縛めを解き、手脚を伸ばしてやった。

「うっ、うぅぅ。」
 長い間無理遣り広げられていた脚の筋を伸ばされる痛みに、咲織は呻いた。 だが、何故か苦痛ではなかった。 手脚に感覚が戻るに従って、痛みと共に感情が甦ってきた。 生を感じた。

 未だ歩けぬ咲織を三宅は抱き上げた。 華奢な躯は、予想以上に軽く、三宅をぼんやりと見遣った貌は、あまりにもあどけなかった。 バスルームへと向きを変えた三宅の眼に、テーブルの上についた血の染みが映った。 咲織の躯をバスタブにゆっくりと浸した。 

 咲織をバスルームに残し、ソファに沈み込むと、深く煙草を吸い込んだ。 窓の下には、生活感を漂わせて、なおも人々が行き交っている。 防音の整った部屋には、音が来ない。異次元を覗き込んだような落ち着か無さを感じる。 バスルームからも水音は聞こえなかった。 ため息が紫煙に霞んだ空気に溶けた。 

 今日は、まだ終わっていない。 まだ、為すべき事は重く残っていた。 その重みに俺は堪えられるだろうか、三宅は立ち上がった。

 咲織は微かに朱を感じさせる湯の中から虚ろな瞳を向けた。 三宅は服を脱ぎ、咲織の躯を抱き起こす。 咲織は乳房の先に三宅の膚を感じた。 鋭敏な粘膜から生の温もりが躯の芯に沁みてくる。 細い腕を三宅の腰に廻し、咲織の生がさらなる温もりを求めて、三宅に躯を密着させていく。 触れ合う肌が拡がるにつれて、温もりも拡がっていく。 

 頬を三宅の胸に埋める。 咲織のなだらかな頬に涙が流れた。 熱い涙が三宅の胸を濡らす。 涙は後から後から湧きいでて、流れ続ける。

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☆ その28=吸い付く肌。

 三宅の腕が咲織の腰と背を力強く抱き締めた。 咲織の背中から寂しさが消えていく。

 咲織の躯は三宅の片腕に収まるほど華奢でいながら、骨を感じさせない。 柔らかく吸い付き、何処までも腕が潜り込むかのような感覚を与えてくる。 三宅は、おずおずと自分を見上げた咲織の瞳に精気が満ちるまで、そのまま抱き続けていた。 

 咲織は思わず頬を埋めた三宅の厚い胸に唇を付けた。 三宅が怒るんじゃないかと、おずおずと三宅を見上る。 三宅は優しく頷いた。 咲織は安心して、そのまま本能のままに三宅の胸に唇を這わせる。
 
三宅が咲織を抱き上げ、唇を重ねた。 咲織の体内に幸せが満ちていった。

『此処に居たい。 この腕の中に。 どうしてなんだろう。 想像もしなかった様な酷い扱いを受けたのに。 指でなんかで、大切な物を奪われたと言うのに。 でも、この胸に満ちて来る甘い、そして掻き乱す様なものはなぁに。』

 咲織は、ほっと小息を洩らした。

三宅は咲織を離し、バスタブの縁に腰掛け、静かに言った。
 「跪け。そして、今一度俺の奴麗になることを誓うんだ。 何時如何なる時も俺の有らゆる命令に従い、俺がおまえに与える全ての苦痛と屈辱をただ受け入れると。」

 無意識の裡に咲織は、三宅の足許に跪いていた。 今は、不思議なことに三宅の言葉が心地好い旋律となって咲織に響く。

『いつでも、どんな時でも、ご主人様の側にいたい。 側にいられるならどんなことでもします。 どんなことでも耐えます。 どんなことでも? あぁ、怖い。 無理かもしれない。 でも、でも、でも、やっぱり側にいたい。 抱きしめられたい。 あの腕に。 あの胸に顔を埋めて。』

「どうした? 俺の命令に従えないのか。 奴麗は厭だというのか。」
「いいえ。 どうかご主人様の奴麗で居させてください。 何時でも、どんな時でも、ご主人様の謂われる儘に……。 何時でも、ご主人様がされることならどんなことでも……。堪えてみせます。」

「足を嘗なさい。 俺の哀れな奴麗。」
「はい。」
 咲織は、しゃがみ込み三宅の足を両手で捧げ持つと、唇を足に這わせた。 不思議な事に汚いとも、貶められたとも思わなかった。 むしろ、歓びが溢れて来るのを感じた。 胸に甘いくすぐったいような蜜が溢れて来る気がした。 

「指の一本一本をちゃんとしゃぶるりなさい。」
 咲織は一瞬、三宅の顔を見上げると、口一杯に親指を含み舌を纏わらせていった。 石鹸の味がした。 同時に舌先に三宅の温度が伝わってくる。 舌が勝手に動き出す。 何かを、自分にぽっかりと開いていた穴を埋めるものがそこにあるかのように。

『優しい。 ご主人様。 咲織のために、洗って呉れてたんだ。』
 三宅の足の一本、一本の石鹸の匂いを嘗め取り、自分の香りを付けるかのように舐め上げていく。 指の間に舌を這わせる時の唇に感じる三宅の指がみせる微かな反応が嬉しくて堪らなかった。  

『ご主人様って、可愛い。 咲織が嘗めると嬉しそうにぴくんとする。 もっと、ぴくんとして。 もしかして、気持ちいいの? だと、嬉しい。』

「いつまで、舐めている?」
 怒った声では無かった。 呆れた様な、それでいて何処か楽しげで嬉しそうな声だった。 今日初めて聞いた柔らかな声だった。 どう答えていいか判らず、咲織は三宅の足指を含み続けた。

「じゃあ、おまえの晩飯は俺の足だな。 俺はタンシチューにするから。 おまえのせいで冷めてしまったが。」

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☆ その29=犬の様に。

 三宅は、咲織を子犬の様に抱え上げるとソファーまで連れて行き、傍らにそっと下ろした。 

『何もご命令がないんだから、続けなさいと言うことなんですね。』
 咲織は三宅に下ろされた四つん這いのまま、目の前にあった三宅の足を再び舐め始めた。

 カチャカチャと三宅が料理を食べ始めた音がした。
「俺の足はそんなに美味しいか?」
 もちろん味などしなかった。 だが、小さな接点かも知れないが、舌から唇から三宅の存在が、エキスの様に咲織の中に流れ込んで来る気がした。 それが、咲織に美味しいと感じさせていた。 もしかすると、不安を埋めるためにおしゃぶりを止められない子供の様な処が咲織にあったのかも知れない。 確かに、純情に生きて来た少女の初めてのデートとしては余りにも過酷な時の連続だった。 三宅の足を委ねられて、咲織は初めて安心したのかも知れない。

『ご主人様を失望させちゃいけない。 きっと、美味しいと答えを期待して。 それに本当に美味しいんだし。』

「はい、美味しいです。」
 咲織は、はっきり答えた。
「あっという間に奴麗が板に付いたな。 ほら、そこのコンコースを歩いてる女の子なら、男の足など舐めさせられて、美味しいなんて絶対言わないぞ。 多分、振られるだろうな。 どんなイケメンでも。」
 そう言う三宅の声は明るかった。
   
「従順な奴麗にご褒美をやろう。」
    
 三宅は、肉を口に頬張ると床の上に吐き落とした。
「食べなさい。 手を使わず犬のように。」

 咲織が見上げた三宅の顔は、微笑んで見えた。

『ご主人様が楽しそう。』
 咲織は、目の前に落とされた床を汚している肉の残骸に四つん這いのまま、口をつけた。
三宅の唾がついている筈なのに汚らしさは微塵も感じなかった。 ただ、三宅の顔を見て楽しく会話をしながらではなく、三宅の足下で裸で四つん這いになり、床に落ちた物を口で食べるという行為が惨めだった。 

『でも、ご主人様がこの姿を見て楽しんでくださるのなら。』

 咲織は、惨めさに耐えた。 耐えながら、なぜか、胸に熱いものがふつふつとこみ上げてくる。   

「ちゃんと、ソースも一滴残さず綺麗に舐めるんだぞ。」
 また、一欠片、ぽたっと咲織の前に落とされた。 三宅の足が咲織の頭を踏みつけ、咲織は肉の上に顔を押しつける。 心臓の片隅を刺した哀しみの欠らを飲み込んで、床を舐めた。

「美味しいか。もっと遣ろう。」
 ようやく床の汚れを舐め取った咲織の前に犬の餌の様に、シチューがボウルごと置かれた。 

「食べ終わったら、罰してやる。 俺の謂うことを訊かないで、毛を生やして来た罪を罰して遣ろう。」

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☆ その30=奴麗の顔。

『どうやって食べろと? スプーンも無しに。 やはり、犬の様に食べろと言われるんですか。 奴麗だから。 咲織は奴麗になったんですね。 本当に。 ご主人様の奴麗に。 それなら・・・。』

 咲織は四つん這いのまま、振り掛かる巻き毛を掻き上げ、思い切って眼の前のシチューのボールに顔を埋める様に向かった。 胸を苦い哀しみが締め付ける。 同時に躯の奥底で何かが蠢き出し、じゅわりと潤うのを感じた。 

『マゾ? そんな。 でも、そうかも知れない。 あの母と同じ血が。 嫌、それはそれだけは。 でも、食べないとご主人様に。 あぁ、どうして奴麗なの。 奴麗でなくてはいけないの。』

 感情が渦巻く。 胸から血が流れる様な気がした。 それでも、舌を差し伸べ、文字通り犬となってシチューを啜る。 哀しい味がした。 奴麗の味だと思った。 瞳の端にその様子を見いる三宅の満足げな頬が映っていた。 高い鼻にシチューが付くのも構わず、咲織は嘗め、食べ続けた。 

「美味いか。」
 三宅は感情を押し殺して、冷たい声で聞いた。
「はい。」
 顔を上げた咲織の鼻に頬にシチューが付いていた。

「汚い顔だ。 奴麗の顔だな。」
 三宅は嗤い、咲織の頭を撫でた。 その掌の力強さが不思議と嬉しい。
「早く食べてしまいなさい。」
 咲織は懸命に食べた。 喉を肉が降りていった。 

「立ちなさい。」
 三宅は咲織の顔に着いた汚れを嘗め取った。 その舌の感触に躯がうっとりと溶けていく。 咲織は倒れ込みたい気持ちを堪えて、脚に力を入れた。
「化粧無しでも変わらないな。 却って愛らしくなったぐらいだ。 縛り甲斐がある。 いい奴麗だ。」
 三宅は咲織の顔をお絞りで乱暴にそして細やかに拭き取ると、咲織の顔をまじまじと眺めた。 視線に押される様に下を向く咲織のつんと尖った顎を無造作に三宅は持ち上げた。

「顔を隠すな。 どんな恥ずかしい時でも、顔を隠してはいけない。 恥かしさに震える顔を見るのが俺の様な男の楽しみの一つだからだ。 おまえは俺を楽しませるためにあるんだから。 しゃんと立ってなさい。 だが、力を入れるな。」
 三宅は縄を取り出し、咲織の腕を後ろに廻させると三宅の掌の中に易々と入る細い両手首を合わせて縛った。 何かが咲織の中から抜けていき、何かが入り込んで来る気がした。

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☆ その31=歪む胸球。 

『力が入らない。 血の気が引いた様に。 立っているのもやっと。 そのくせ、躯が熱い。 怖くて、怖くて、どきどきとする。 一体、この先・・・。』

 無我夢中と言うより、訳の判らないままに自由を奪われた先程とは違って、初めて咲織は縄で縛められると言う事を味わう余裕があったのかも知れない。 その余裕が怖さを生んだ。 まだ三宅の事を何も知らなかった。 現実に奴麗の身を受け入れ、躯を自由に玩ばれながらも、何処まで委ねていいのか判らなかった。 命までとは考えなくても、躯を傷つけられるかも知れない。 消えない傷を。 その不安が咲織の胸を塞ぐ。 

 そのくせ、肌が触れ合う程の距離にいる三宅から輻射される熱、エネルギーに打たれ、何よりも柔肌がふつふつと漲ってくる。 血がどくどくと流れる音が聞こえた。 その血が躯の芯に流れ込んで来る。 

「あぁ。」
 咲織は緊張からか、それとも熱い躯のせいか、艶めく啼き声を小さく零した。
「いい躯だ。 縄を打たれるために生れて来た様な躯だ。 細いくせに固く無く、何処までも縄を受け入れる。 縄に馴染むと言う奴だ。 そのくせ、若いはち切れる様な弾力を縄を打つ掌に返してくる。 俺はまだまだ縄に慣れていないが、それでも滅多にいない素材だと判る。 縄師の先生なら何と言うだろうか。」 
 三宅は呟きながら、手首を縛って余った縄を右肩から通すと、たわわな丸い乳房を掬い上げながら咲織の背に戻した。 続いて右の乳房の下に廻し、左肩から再び手首を締め上げる。

 縄は思っていたよりも遥かにしなやかに、三宅の言った通り肌に馴染んで来た。 縄が肉を締め付ける度に、一縄打たれる度に、不安が消えていった。 代わりに言い知れぬ怖い様な感覚が躯の中に浸み込んで来る。 咲織はまだその感覚の名前を知らなかった。 それでも、それが淫靡なものだと悟り、朱を載せた頬を俯ける。 

 縄は厳しかった。 一巻きされる度に息苦しさが増していく。 何も躯を動かしていないのに、躯が熱く火照る。 汗さえ浮かびそうだった。 事実咲織の乳を溶かした様な白い肌は艶々と一層輝き出していた。

 三宅はほっそりとした腕の上から両の乳房の上下に幾重にも縄を掛けていった。 折れそうに華奢な躯の中で、そこだけ豊かに生育し過ぎたまん丸な乳房が若い張りを見せて突き出されていく。 さらに三宅は腋の下を通した別の縄でその上下の縄を絞り上げた。 、
 
 視線を落とさずとも、その胸は咲織の瞳に映った。 華奢な何処までも清楚な咲織の躯を淫らなものに見せてしまう豊かにぷりっと張った乳房を咲織は憎んでさえいた。 その乳房は今、三宅の縄で上下から締め付けられて、丸い球は悲痛に歪み、一層淫靡な香りを醸しだしていた。 

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☆ その32=不安と疼き。

「うん。 いい姿だ。 本当に縄が映える肌だ。 やはり、こうして縛めを受けるために生れて来たんだな。  俺の奴麗として、おまえは。」
 三宅は縄を打たれた咲織の周りをうっとりと回った。 ふとその肌へと伸ばした掛けた指先を引っ込め、再び美術品でも鑑定する様な目つきで眺めまわした。

『ご主人様の奴麗になるために生れた? もし、そうなら、そうなら嬉しいです。 この大き過ぎる胸さえ、好きになれそうです。 でも、縛めを受けるために生れたと仰るなら、それは違います。 咲織は縛められるためになんて生まれた訳じゃない。 母とは違う。 あの女とは。 咲織は愛されるために、愛する人に愛されるために。 お願い、ご主人様。 咲織を咲織の事を少しでも愛してください。』

 三宅の何気ない言葉が咲織の胸に重く圧し掛かった。 今乳房の上下に掛けられた縄よりも強く咲織をぎりぎりと締め付ける。 そのくせ、躯は息する度にその存在を嫌という程に知らせて来る縄の与えるじわりとした苦しみに酔い始めていた。 

「こっちに来なさい。」 
 三宅は戸惑いの瞳を向けた咲織を抱き上げるようにして、部屋の中央を横切る太い梁の下に導いた。 

「いい梁だろう。 今時のホテルではこんな梁は無い。 さすがに古いホテルだ。 この梁のせいで、その道の愛好者の間ではこのホテルに泊まると言えば何のためか判り合う程だ。」
 三宅は如何にも楽しげに言った。 その口振りが却って咲織の不安を駆り立てる。 上半身にしかまだ縄は掛っていなかったが、それでも歩くのさえ難しかった。 その始めて経験する不自由さが、そして躯の内側から込み上げて来るこれまで感じた事の無い何処がとも言えないむずむずとした疼きが、咲織を怯えさせていた。  

「不安か。」
 優しい声に咲織は思わず頷いた。
「そうか。 そうだろうな。 縄を掛けられるのも当然始めてなんだろう。」
 咲織は大きな瞳を三宅に縋り付かせた。 逸れた子犬が飼い主を見付けた様に。

「その不安を忘れるな。 これから幾度も、それこそ数えきれない程おまえはこうして縛られる。 もっと辛い縛りも経験するだろう。 人間はどんなに辛い事でもすぐに慣れる。 慣れて、感じなくなる。 辛さも歓びさえも。 でも、おまえは忘れてはいけない。 今の不安な怯えた気持ちを。 不安を怯えを飼い主である俺の命令だからこそ、耐えて欲しいんだ。 どんな時でも、どれ程酷い責めであっても、それを押し殺して、飼い主である俺の命令に従う。 そう言う忠実な奴麗であるために。」  
 三宅は梁に二重にした縄を掛け、ぶら下がるように体重を掛けて強度を確かめていた。 うんと一つ頷くと、その縄尻を咲織の背に幾重にも巻かれた縄に縛りつけていった。

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☆ その33=晒されて。

 咲織は声も出せずにただ三宅のなすがままに立ち尽くしていた。 いや、動く事など出来なかった。 例え三宅が何をしようと何もできない事を、受け入れるしかない身となった事を身に滲みて感じていた。 胸に巻かれた縄が少しずつきつくなっていく。 その事が咲織の立場を何よりも教えてくる。

「あぁっ。」
 三宅の荒い息が背中に掛る巻き毛をそよがせた。 幾重にも巻かれた縄が胸に喰い込んでくる。 と、躯がぐっと持ち上げられた。 抵抗のしようもなく、細く丸い踵が床を離れた。 思わずか細い小さな足がたたらを踏む。 痛みよりも心細さに思わず小さな悲鳴が漏れた。 

 三宅は咲織の緊張に引き攣った美貌を一瞥すると咲織の脇にしゃがみ込んだ。 姿がまた見えなくなった事で、咲織の不安が広がる。 大きく動悸する胸の肉を縄が咎める様に咬んでくる。 

『これから一躯、何が始まるの。 咲織はどうされるの。 全てはご主人様のお考え次第。 もう、咲織には逃げる事も、抵抗する事も出来ない。 ただ、ご主人様のされる事を受け入れるだけ。 怖いです。 怖いのは、多分これから怖い事をされるのはご主人様だと言うのに、ご主人様しか咲織には頼れる人がいない。 一番怖ろしいかも知れない人を、咲織を責めると言ってる人を、咲織は頼りにしている。 愛している。 そして、今も好き。 このまま抱き締められたくて仕方ない程に。 これが、咲織の恋? これが、恋だと言うの。 初恋だと。 これが、初めてのデートだと。 これは何の定めなの。』

 三宅は淡々と咲織の右ひざの上に縄を巻いていった。 咲織は怖くて振り向けなかった。 ただ前にあるベッドの上の抽象画をぼんやりと見つめていた。 不安も怯えも刻一刻とその影を濃くしていく。 そのぎざぎざと棘の生えた時間が咲織を締め付ける様にゆっくりと漂っていた。 もう、抽象画さえ咲織には見えなくなっていた。

「いいだろう。」
 三宅は独り言を呟いた。 その声に初めて下を向いた咲織と目があった。 三宅はにっこりと微笑んだ。 その貌が安心して全てを委ねろと言っている様に思えた。 咲織は諦めを飲み込み、深い息をした。 その胸を縄が縛めていた。

 三宅は咲織の前に立つと、おもむろに膝上に巻いた縄の端を梁に掛けた。 躯重を徐々に掛けていく。 
「あぁぁぁ。」
 自分の右脚が上がっていくのをどうする事も出来なかった。 桜貝の爪先が茶色い木の床から離れ、それでも留まらず上がっていく。 咲織の啼き声は上ずっていた。 秘唇を部屋の空気が直接弄っていく。 そのひんやりとした感触が、誰にでもある毛叢さえ失った身である事を、秘すべき処を光の中に晒している事を咲織に教えた。

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☆ その34=婬らな花。

『あぁ、全て、全て見られてしまう。 ご主人様に。 大好きな人に。 なんて、なんて恥ずかしい。 灯りを消してなど貰えないですね。 こんな恥ずかしい姿、ご主人様だけには見られたくないのに。 それを、こんな光の中で。』

 床を離れた右足はついに膝の高さまで引き上げられた。 膝が縛められて張り出したたわわな胸に今にも付きそうな程だった。 その不安定な姿勢を少しでも支えようと左の爪先が床を掴もうと喘ぐ。 咲織は心許ない足元で身を焼く様な羞恥に躯をわななかせた。

 その羞恥の炎を煽る様に三宅は咲織の回りをゆっくりと巡った。 慄く柔肌に鋭い視線がちくちくと突き刺さる。 咲織は心の中で悲鳴を上げ続けた。 それでいて、剥き出しの秘唇を擽っていく微かな空気の流れに、その粘膜が何時の間にか婬蜜を滴らせていた事を気付かされた。 不安の下からぞくぞくとする様な疼きがその婬らな貌を覗かせていた。 咲織はそれから瞳を逸らせ、ただ三宅を想おうとした。

「これが高手後手縛り。 奴麗女を縛る基本だ。 さらに全てが見えるように片足立ちにして遣った。 此処からキュンと窄まった尻の穴までみえる。 嬉しいだろう。 俺に見られて。」
 その普段とは違う態とらしい三宅の粗野な言い方に咲織は恥じらいだ。 血が沸騰するのを感じた。 ぱっと朱に染めた頬をいやいやと左右に振った。 巻き毛が裸の肩をさわさわと撫でた。 

 三宅は、自ら施した縄によって、美しく淫靡に匂い立つ咲織を満足げに眺め遣った。 切なげに震える睫、縄で強調された朱みの差したたわわな乳房、細い腰、しなやかに伸びよろよろと頼りなげに揺れる脚、躯の中央で咲く紅い花弁、全てが危うく、全てが艶めかしく輝いていた。 三宅は、デジカメのフラッシュを咲織に浴びせる様に瞬かせた。 肌の一欠片も隠す事も出来ず、光が肌を嘗める度に咲織の羞恥が啼いた。 

「ふふん。 期待通りだ。 いや、期待以上だな。 その少し怯えた貌がいい。 それでいて婬らな想いに震える肢躯がいい。 躯を支えるには頼りなさ過ぎるすらりと伸びた脚。 縄で一層強調された女の深い曲線。 縄を噛んだ肌の白さ。 そして何より、その不似合いな程に豊かな乳の弾力を感じさせる歪み。 縄を打たれた女の美しさはその歪さにある。整い過ぎたものには無い魅力だ。 おまえの小柄だが均整の取れた躯は縛られ、歪められる事で一層美しくなる。 そして、何よりおまえは紛れもなくマゾだと言う事だ。 マゾだからこそ、羞恥の中に婬美さが滲む。 それが何より見る者を駆り立てる。 もちろん、凌褥へとだ。 より深い羞恥と痛みを味わわせたくなる。」
 羞恥に震える咲織を三宅の言葉がまるで呪文の様に弄っていく。 低くそれでいて艶を持った三宅の声のせいなのか、三宅の言葉を聞く裡に恥ずかしさに身は焦げ、逆に躯の内側はしっとりと潤ってくる。 何か得躯の知れないものが込み上げてくる。 まるで助けの手に縋りつく様にどうにでもして欲しいと躯が何かを求めていた。 咲織は躯の要所を締めつけてくる縄の呼吸を感じながら、三宅を崇める様な瞳で見つめていた。 
「おまえは知っているか。 おまえが類まれなマゾだと言う事を。 だからこそ、あの本を読んでも嫌悪感を感じなかった。 むしろ、憧れた。 これがその証拠だ。」
 つるつるに剥かれた股間を大きく割り裂かれ、処女を失ったばかりの桜色の秘唇は、染み一つ無い咲織の躯を婬らに飾る花のようだった。 その花を散らす様に三宅は乱暴に指で摘まんだ。

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